ちどりあし

思いつきをつづります。

フィクション・偶然・特殊性

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

  • 概要
    • 重力ピエロ、魔王などで知られる伊坂幸太郎さんの作品
    • コミック・映画など複数のメディアミックスを果たしている
    • 今作はその中でも初期の作品
  • あらすじ
    • 舞台は主人公がいつまにやら連れてこられた「荻島」
    • そこは日本でありながら本土とは隔絶された自然溢れる島
    • 多少の違いはあるものの、文明は本土とあまり変わらない
    • とはいえ未来が見えてしゃべることのできるカカシの「優吾」、突然人を撃っても咎められない「桜」などが当然のように受け入れられている
    • 後半は非情に幻想的でどこか現実味のない荻島と非情な現実が起こっている本土が、とある事件に微妙に絡んでいく
    • 様々な場所・時代・人間の立場の視点が立ち代わり登場して、一つの結末を迎えていくことになる
  • 感想
    • 物語の特殊な性質を持つ荻島の雰囲気には、物語が進むに連れて親近感と違和感を同時にもつ
    • 特殊、フィクションとは一体何なのだろうといった印象
    • 考えさせられる物語だが、終始物語は軽い感じで進んでいく